離婚時の「自動車」の分け方──査定?それとも一人一台?地域の実情に合った対応を!

離婚時の「自動車」の分け方──査定?それとも一人一台?

財産分与の対象として、意外と見落とされがちなのが自動車です。
特に地方では、一人一台が当たり前という生活スタイルも多く、実務ではその実情を踏まえた対応が求められます。


原則:査定して金銭評価

自動車は、中古車としての査定額をもとに評価され、財産分与の対象となります。
婚姻中に購入したものであれば、夫名義でも妻名義でも関係なく分与対象になります。

査定は、中古車業者やインターネットの査定サイトなどを活用して行うことが可能です。


例外(というより実務):一人一台で分けるケースが多い

ただし、地方では一人一台の自動車保有が普通であるため、査定評価にこだわらず、それぞれが今乗っている車をそのまま所有するという形で落ち着くことが多いのが実情です。

あえて金額を出し合って清算するよりも、生活に必要な車を持ち続ける方が合理的と判断されるケースが多いのです。


名義変更は忘れずに!

離婚により車の所有者が変わる場合は、必ず名義変更の手続きを行いましょう。
名義が旧配偶者のままだと、事故や売却時にトラブルになるおそれがあります。

所有者=車検証上の名義人です。使用しているだけでは所有者とはみなされません。


自動車保険の見直しも忘れずに!

離婚後は、自動車保険の契約内容も確認しましょう。
使用者が変われば、等級・補償範囲・年齢条件などに影響が出る場合があります。

特に「同乗者補償」や「配偶者限定」などの条件が付いている場合は、契約変更をしないと事故時に補償されないこともあります。


まとめ

  • 自動車も財産分与の対象になる
  • 査定が原則だが、実務では一人一台での分配も多い
  • 名義変更・保険の切替までセットで考える

生活に直結する自動車こそ、軽視せずにしっかり整理しましょう。
不安な場合は、お早めにご相談ください。


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