離婚するなら知っておきたい「財産分与」の基本とは?──お金の分け方、ルールはこうなっている!
離婚するなら知っておきたい「財産分与」の基本とは?
離婚するとなったとき、多くの方が気になるのが「お金をどう分けるか」という問題です。
このときに使われるのが「財産分与」という制度です。
財産分与とは?
財産分与とは、結婚してから夫婦で築いた財産を、公平に分け合うための制度です。
法律上は、「婚姻中に協力して形成した共有財産を、離婚に際して清算するもの」とされています。
よく「名義は相手だからもらえない」と思われる方もいますが、名義に関係なく、実質的に夫婦で築いた財産であれば対象になります。
対象になる財産とならない財産
対象になるものの例:
- 預貯金
- 自動車・不動産
- 有価証券(株・投資信託)
- 保険の解約返戻金
- 退職金(勤務年数や支給見込みによる)
対象にならないもの:
- 結婚前に持っていた財産
- 相続や贈与でもらった財産
夫名義の口座に貯めたお金でも、婚姻中に共に築いたものであれば対象です。
借金も分けるの?
原則として、夫婦の生活のためにできた借金は、財産分与の対象となります(いわば「負の財産」)。
ただし、ギャンブルや浪費など個人的な理由の借金は対象外となることもあります。
いつまでに請求すればいいの?
離婚成立から2年以内に請求しなければ、財産分与の権利は消滅します(現行法)。
時間が経てば経つほど、証拠や資料も集めにくくなりますので、できるだけ早めの対応が大切です。
※ 現在、法改正により請求期限を5年に延長する方向で改正法が成立しています(施行は2026年4月予定)。ただし、現時点では「2年」が適用されますので注意が必要です。
よくある争点
- 「家は名義が夫だけど、半分もらえる?」
- 「退職金って将来の話だけど、分けられるの?」
- 「相手が通帳も見せてくれない」
これらは法律と証拠の力でしっかり判断する必要がある問題です。
弁護士に相談するメリット
- 財産の洗い出しと評価のアドバイス
- 相手が開示しない場合の法的対応
- 協議・調停・審判への対応
「とにかく自分に何が請求できるのか、まず知りたい」
そんな段階でもご相談ください。状況を整理し、何を主張できるか一緒に考えていきます。
📍おさち法律事務所
長野県岡谷市長地柴宮3-17-5 FKビル東204