親子交流を支える制度・ツールと現実的な工夫

親子交流には、多くの感情や複雑な事情が絡みます。「会わせたくない」「連絡を取りたくない」といった葛藤も少なくありません。そんなとき、利用できるツールや制度を活用することで、子どもの利益を守りながら大人同士の衝突を減らすことができます。

連絡や調整が難しいときに役立つツール

  • 親子交流専用アプリの利用:例えば「raeru」などは、連絡を記録として残せるので安心。
  • メールやLINEでも記録を残す:後のトラブル防止のため、口頭よりも文章でのやり取りが望ましい。

制度としての支援

  • 家庭裁判所の調停や審判:話し合いが難しいときは家庭裁判所で取り決めが可能。調停調書や審判で内容を明文化できる。
  • 自治体による支援制度:一部自治体では「親子交流支援事業」として、場所の提供や立会人の派遣が行われている。

祖父母との親子交流について

令和8年4月の民法改正により、祖父母も家庭裁判所に親子交流の審判を申し立てることができるようになりました(民法766条の2)。 ただし、認められるのは「子の利益のため特に必要があると認めるとき」に限られ、また「父母を通じた交流など、他に適当な方法がないとき」に限られます。

実際の運用では、祖父母と孫の関係が親子に近いほど深かった場合などが想定されますが、今後の家庭裁判所の判断の積み重ねを待つ部分も大きいといえます。 実際には、離婚後も祖父母とのつながりを望む子どもも少なくありません。

親子交流は「やるかやらないか」ではなく、「どうやったら子どもにとって最良か」を考える時間です。親同士の関係は終わっても、親子の関係は一生もの。制度や支援も利用しながら、子どもが健やかに成長できる環境づくりを一緒に考えていきましょう。